寒い日は暖かい部屋で愛犬とのんびり過ごす時間が本当に幸せで、散歩やお出かけもついためらってしまいますね。リラックスして眠る愛犬の寝顔を見入ってしまうこともあります。でもこの快適な空間が実は愛犬の皮膚に負担をかけ、乾燥というダメージを与えてしまうことがあります。今回は寒い季節だからこそ気を付けてあげたい乾燥についてです。
犬も冬は皮膚が乾燥しがち
寒い季節になると何となく手肌の乾燥が気になりますね。実は、愛犬も同様にこの乾燥を感じています。犬の皮膚は人間の赤ちゃんよりも薄くデリケートで、皮脂や被毛によって守られています。でも寒い季節は新陳代謝が低下し、皮脂の分泌量も減少してしまいます。その上、エアコンや床暖房・ヒーター・コタツといった快適に過ごすためのアイテムが生活の中に登場するので、薄い皮膚は乾燥し皮膚トラブルが起こりやすくなります。
小刻みに震える愛犬や寒そうな様子を見せる愛犬をそのまま過ごさせるわけにはいきませんが、寒さ対策は乾燥対策も合わせて講じてゆきましょう。
乾燥が原因で起こる愛犬の皮膚トラブル
愛犬の皮膚が乾燥気味になると起こる皮膚トラブルは、以下などが挙げられます。
- かゆみ
- 赤み
- フケ
- 肉球のひび割れ
かゆみに任せて愛犬が体を掻いたり、執拗に舐めると患部が湿り気を帯びあかぎれや出血などさらに症状が悪化してしまうこともあるので、このような時は動物病院を受診し保湿効果のあるクリームや化膿止めなどの処方を受け、洋服やサポーターなどで患部を保護しておきましょう。
愛犬の寒さ対策は加湿と適温が大事
愛犬の寒さ対策で大切なポイントは、3点あります。
- 加湿を合わせて行うこと
- 床付近の温度にも注意すること
- 温めすぎないこと
寒いと感じるとついエアコンのスイッチを押してしまいますが、エアコンで暖められた空気は天井付近に滞留し、愛犬が過ごす床や足元は実は寒いままということも珍しくありません。
寒そうな様子の愛犬のためにと、エアコンの設定温度を上げても結果は同じです。愛犬の寒さ対策に効果的な方法は、ペット専用ヒーターなどで愛犬の過ごすエリアをピンポイントで暖めることです。
犬にとって快適な温度は27度前後です。この温度は犬の体温とほぼ同じで、この温度を感じると子犬の頃に親犬や兄弟と寄り添い眠っていた頃を思い出すことができ、精神的にもリラックスできる快適な温度です。市販のペットヒーターはペットの安全を考え、使用中の体感温度がこの温度になるよう設計されています。
家庭用のファンヒーターやコタツ、ホットカーペットは一見快適にも思えますが、設定温度がペットには高すぎる製品が多く、気がつかない間に低温やけどやのぼせてしまうことがあるので注意しましょう。
体の中から丁寧に整えながら冬を乗り切る
寒い季節になると、なぜか愛犬の食欲がアップすることに気がついている方も多いのではないでしょうか?
これは犬に残る野生動物の名残です。寒い季節を乗り越えるために脂肪を蓄えようと体が無意識に反応するためです。中にはいつもと同じ量の食事を与えているはずが、なぜか体形に丸みがと気になることもありますが、これも同様で栄養素の吸収率が高まっているためです。寒い季節は新陳代謝が低下し、運動量も減少しがちです。食事は栄養バランスや給与量をきちんと管理して健康維持につなげてゆきましょう。
皮膚が乾燥するとフケが出やすくなります。これは体の表面から起こるトラブルですが、改善するためには食事の摂取水分量を増やす方法も効果的です。
方法はとても簡単です。
- ドライフードをふやかして与える
- 野菜で茹でた肉や魚をトッピングする
- ドライフードにスープをかける
いつものフードに一手間加えるだけで、簡単に摂取水分量を増やすことができます。摂取水分量が増えると新陳代謝の向上や老廃物の排出が盛んになり、皮膚組織の生まれ変わりも促進されるので皮膚トラブルの解消も期待できます。
寒い季節も適度な運動で新陳代謝を活発に
寒い日が続くと、なかなか散歩やお出かけに出かける気分になれませんね。でもたとえ短時間であっても、散歩は健康維持に大きな効果をもたらしてくれます。散歩で歩けば肉球は隅々まで刺激を受け、血流が促進され、皮脂分泌も活発になります。寒い季節に起こりがちな肉球のひび割れも適度な刺激を与えることで予防につながります。肉球がひび割れてから保湿クリームの塗るのではなく、ひび割れ自体を未然に防ぐことが何よりです。
寒いながらも外気を感じ、日光を浴び、テンションが上がれば愛犬も元気いっぱいの笑顔を見せてくれるでしょう。寒い季節のお散歩は暖かい時間帯を選び短時間で良いので、こまめに出かけてみてください
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