せっかくの旅行も、愛犬はペットホテルでお留守番では、心配だったり後ろめたい気持ちが残ってしまい、思う存分旅行を満喫できませんね。これまで愛犬への想いを理由に旅行を諦めてしまっていた方も多いでしょう。来年に向け、思い切って犬連れ旅行を計画してみせんか?事前準備と旅行中のマナー対策を万全にしておけば、きっと素敵な思い出になること間違いなしです。
ワンコと一緒に旅する魅力とは?
ワンコと一緒に旅する魅力は、なんといっても楽しい時間を一緒に過ごせること。旅先では、愛犬がいつもと違う表情を見せてくれたり、新しいワンコ友達との出会いもあるでしょう。普段とは違った表情や仕草の連続に、写真撮影に夢中になり、カメラが趣味になる方もいるほどです。
家族だけなら通り過ぎてしまう散策路や公園も、ワンコ連れならではの楽しみ方が思いつき、足を止めることがあるかもしれません。ワンコOKなショップや飲食店、観光施設を見つけたり、朝は早く起きてすがすがしい空気の中をお散歩することもあるでしょう。非日常の刺激がぐっと増えますね。
出発前は犬連れの旅行に不安を感じることもありますが、不安を上回るたくさんの特別な時間が旅先にはあります。思い切って愛犬と遠出してみましょう!
必ず準備したいアイテムリスト
愛犬の移動中の車酔いや、慣れない場所での緊張からの下痢など、困ったことが起きてもすぐに対応できるよう、十分な準備をして旅に出かけましょう。愛犬同伴OKな施設は続々とオープンしているものの、それぞれの施設ごとでサービス内容やアメニティグッズは異なります。犬の同伴はOKなものの、ペット用品はすべて飼い主が持参というスタイルの施設もなかにはあります。以下に記載するアイテムは忘れずに持参しましょう。
- 食べ慣れたフード、使い慣れた食器
旅先で食欲が減退してしまわないよう、食べ慣れたフードは忘れずに持参してください。天候不良などで旅行日程が延長になった場合に備え、フードは余分に持参しておくと安心です。
- トイレ用品
トイレシーツや折り畳み可能なトイレトレー、養生テープもあると重宝します。トイレトレーが無くても養生テープがあればトイレシーツがずれないよう仮止めをして使うことができます。トイレ用消臭剤は携帯用ミニボトルに詰め替え持参すると、トイレを失敗してしまってもすぐに使えるので便利です。
- マナーベルト、マナーパンツ
犬連れOKな飲食店やカフェでは店内でマナーベルトやオムツの着用をお願いする店もあります。普段はマーキングをしないワンコでも、知らない犬の臭いに刺激されマーキングをしてしまうこともあります。数枚持参しておくと安心です。
- ハウス代わりにも使えるキャリーバック
犬連れ旅行では、宿でワンコの行動範囲に制限がかかることがあります。レストランへの犬の入場不可・寝具やベッドの上に犬を乗せてはいけない・飼い主の外出中に犬を部屋で留守番させる場合は、ケージに入れなければならない・無駄吠え禁止、などが例です。このような場面に備え、ハウスとして代用できるキャリーバックがあると愛犬も家族も安心して旅行を楽しむことができます。
手荷物が多くなる場合や電車移動で旅行を計画する場合、宿宛に宅急便で愛犬用荷物を送付しておくと当日の移動がスムーズです。
- 愛犬の全身が写っている写真の持参
- 飼い主の名前、連絡先が記入されたネームタグの着用
- ペット保険加入済の場合、保険証の持参
- 持病がある場合、服用薬や治療歴のわかる資料の持参
旅の目的地は愛犬にとって見ず知らずの場所です。初対面の犬や人に驚いたり、大きな音や知らない臭いに興奮して脱走したり、急な体調不良を起こすこともあります。仮に愛犬が家族の元を離れてしまっても、すぐに周囲に捜索協力を依頼できるよう、愛犬の写真や名札は必ず準備しましょう。体調不良や怪我を負った場合に備え、現地の動物病院の情報も事前に調べておくと安心です。
あると便利なアイテムリスト
犬連れ旅行は持ち物が多くなりがちなので、ワンコのサイズや旅の計画に合わせて持参するグッズを分けましょう。
小型犬との旅行の場合
- スリング
- ペット用カート
スリングは折りたたんでバッグに収納し持ち歩くことができるタイプがオススメです。キャリーケースやキャリーバックは持ち歩くにもかさばってしまうので、旅行中はスリングと使い分けましょう。混雑する観光スポットや愛犬が怖がり抱っこをせがむ時は、スリングを取り出し、愛犬を入れて移動するとスムーズです。
多頭飼いの場合はペットカートがあると、混雑する場所や暑い日でも快適に愛犬と旅行を楽しむことができます。
中型犬との旅行の場合
- 折り畳み式の食器
- 60cmのリード
こまめに水分補給ができるよう、食器は常に携帯しましょう。中大型犬用の食器はサイズが大きいので、シリコン製など折り畳み可能なタイプがオススメです。リードは一般的な120cmではなく、60㎝の大型犬用も持参すると、一時係留や混雑する場所を連れ歩く時にも安心です。
飲食店を利用する場合
- マナーベルト
- Tシャツなど簡単に着脱できる洋服
- カフェマット
愛犬と一緒に飲食店を利用する際は、店内でのマーキング予防のために入店前にマナーベルトを着用しておくと安心です。さらに、Tシャツなど薄手の洋服を1枚着せておくと、周囲に抜け毛が飛び散る心配を軽減できます。美味しい料理を前についはしゃいでしまう愛犬には、カフェマットを敷き、座っていて欲しい場所をわかりやすく伝えましょう。
旅に出る前に身につけておきたいしつけ
犬連れ旅行を楽しむうえで大切なポイントは、周囲に迷惑をかけないためのマナーを心掛けることです。普段と違う環境に、愛犬のテンションも上がったり、怖がる様子を見せたりと目まぐるしく変化します。こんな時は、家族が愛犬に今、この場所でどう過ごして欲しいかを明確に言葉で伝えましょう。オスワリやマテ、ハウスなど具体的な指示があれば、愛犬もスムーズに行動に移すことができます。
楽しい旅行を一緒に楽しむために、日ごろから以下のしつけを習得しておきましょう。
- トイレのしつけ
- 他犬に無暗に吠えない
- マーキング禁止
- 他人に攻撃的な態度を取らない
- 人間の食べ物を催促しない
初めての旅行を前に、愛犬のマナーやしつけの習得度に不安を感じる場合は、まずはドッグカフェなどへ出かけ、他犬がいる環境で愛犬が落ち着いて過ごせるよう練習を重ねてみてください。
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移動手段別の注意点
犬連れ旅行を計画する時、移動手段に応じた事前準備も大切なポイントです。愛犬にも家族にも負担がかからないよう余裕を持った計画を立てましょう。
- 電車
電車にワンコが同乗する場合、人間の乗車運賃とは別に、手荷物切符の購入が必要です。また、持ち込み可能なキャリーバックのサイズや形状にも決まりがあります。ペットカートやスリングでの同乗を禁止する鉄道会社もあるので、事前に確認をしましょう。
- 車
移動経路を事前に調べ、愛犬のための休憩ができる場所をチェックしておくと安心です。高速道路やサービスエリアにはドッグランやドッグカフェなど犬連れ旅行に嬉しい施設も多いので、ぜひ立ち寄ってみましょう。
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- フェリー
フェリーにペットが同乗する場合、搭乗中のペットの滞在場所については運行会社によって違いがあります。事前に確認しましょう。個室利用でワンコと一緒に過ごす、キャリーバックに入れ他の旅行者と同じスペースで過ごす、飼い主と離れて専用スペースに預ける等、様々なパターンがあります。
- 飛行機
航空会社によって搭乗ルールが異なっているので、以下5点を中心に事前確認が必要です。フレンチブルドッグなどの短鼻種は搭乗に制限がかかる場合がありますので特に注意しましょう。
- 搭乗可能な犬種
- 犬の搭乗手続きの方法
- 搭乗用ケージのレンタルの有無
- 着陸後のワンコの受け取り方法
- 移動中の体調不良や事故への対応方法
旅行中のストレスサインとケア
旅行を前に家族がワクワクする様子や旅行準備をする姿は愛犬にとって、複雑な気持ちやストレスにつながることもあります。なぜ家族がいつもと違う様子を見せているのか理解ができず、もしかすると自分だけお留守番かもしれないと考えてしまうからです。旅行の準備をする時は、愛犬も一緒にワクワクした気持ちになれるよう、愛犬のお出掛けグッズも一緒に荷造りしてゆきましょう。キャリーバックやお散歩バックが登場すれば、愛犬もきっとこれから起こる楽しい出来事に気がついてくれるはずです。
また、旅行中は家族の気持ちとは反対に、初めて訪れる場所や見知らぬ犬の存在に不安や緊張を抱えていることもあります。
- 短く浅い呼吸をしている
- 嘔吐する
- ヨダレがたくさん出ている
- アクビを何度も繰り返す
- 排泄をしない、普段より回数や量が少ない
- 目が虚ろ
移動中にこのような変化が見られた時は、愛犬からのストレスサインです。緊張や不安から愛犬が体調不良を起こしています。こんな時はスケジュールを変更したり、愛犬が静かに休憩できる時間を作りましょう。車での移動時は、エアコンの空調がキャリーバック内まで十分に行き届いておらず、ワンコの体温と相まって内部が想像以上の暑さになっていることもあります。移動中はこまめに休憩時間をつくり、軽く運動をしましょう。トイレ休憩や給水時間などは特に注意して愛犬の表情や様子の変化を観察しておきましょう。
初めてのワンコ連れ旅行は家族にとっても不安・緊張とワクワク感が入り混じることもあるでしょうが、思い切って出掛けてみると特別な想い出が次から次へとできるはずです!出発前の準備を万全に済ませ、ワンコと一緒に笑顔で出発しましょう。