9月20日から26日は動物愛護週間。そこで、今回は保護犬たちの現状にまつわる5つの数字をご紹介します。
動物愛護問題への取り組みは、まず知ることから。この機会に、飼い主の私たちが今なにができるか、一緒に考えてみませんか。
年間に殺処分される犬猫の数は約5.6万頭。年々、その数は減少
環境省の調査によると、平成28年度はおよそ5万5998頭の犬猫が殺処分されています。多くの保護団体、保健所や動物愛護センターの方々の取り組みによって、その数は年々減少しています。しかし、一日あたり153匹もの犬猫の命が失われており、まだまだ改善が必要な状況です。
昨年里親が見つかった犬猫の数は約4.4万頭。保護活動の輪は少しずつ広がっている。
保護される犬の数は、年々増加しています。ペットショップのみならず、犬・猫に出会う場として、保護犬猫の譲渡会を一つの選択肢に入れる。それが当たり前になれば、失われる命をゼロにすることも不可能ではありません。
保健所に収容される犬のうち、39.9%が飼い主が迎えに来ない成犬
保健所に収容された犬のうち21%は、返還されて飼い主の元に戻っています。問題は、そのほかの79%。野犬の成犬・子犬以外にも、飼い主が迎えにこない迷子。遺棄、所有権放棄、飼育放棄。など、ヒトの都合によって、少なくとも半数以上の犬が収容されていると考えられています。
飼育放棄の理由の26.3%が、飼い主の死亡・入院
自分にもしものことがあった時、愛犬の受け入れ先は決まっていますか? 所有権を放棄する主な理由は、飼い主の死亡・病気・入院が最も多くなっています。緊急時に愛犬の救出に関する意思表示をした動物レスキューカードを持ち歩いたり、普段から周りの人とワンコを交流させ、何かあった時どうするかを話しておきましょう。
飼育放棄する人の世代は56.3%が60代以上
実は、飼育破棄をする世代別の割合の半数が60代以上です。ペットの世話には、体力も経済力も必要。高齢な方は、犬を飼いたいという気持ちとは別に、その命を責任をもって最後まで面倒を見ることができるかという、現実を見つめる必要があります。
日本でもじわじわとその輪が広がりつつある、保護活動。いち飼い主としては、愛犬の一生を最後まで見届けることはもちろん、犬を飼おうとしている人に、ワンコを飼うことの責任について伝えることから始めてみてはいかがでしょうか。